斉衰(読み)しさい

精選版 日本国語大辞典 「斉衰」の意味・読み・例文・類語

し‐さい【斉衰】

〘名〙 (「斉(し)」は裳裾(もすそ)の意、「衰(さい)」は喪服の名) 中国の喪服五等のうちの一つ。斬衰(ざんさい)に次いで重く、妻を亡くした夫や祖父母を亡くした孫などが着用する喪服。麻製で、裳を縫いあわせたもの。
三代実録‐貞観一三年(871)一〇月五日「儀礼喪服経。不杖斉衰期章曰。祖父母。伝曰。何以期也。至尊也」 〔周礼春官・司服〕

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普及版 字通 「斉衰」の読み・字形・画数・意味

【斉衰】しさい

喪服の名。麻で作り、裳を縫い合わせる。〔礼記、服問〕そ人に見(まみ)ゆるときは、(てつ)(麻の喪章)を(さ)ること無し。君にすと雖も、ること無し。唯だ門には齊(ぬ)ぐことり。

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世界大百科事典(旧版)内の斉衰の言及

【喪服】より

…(1)〈斬衰(ざんさい)〉は3年の喪に用い,粗い麻布で上衣(衰)の下辺を裁ち切ったまま縫いとらない。(2)〈斉衰(しさい)〉は裁ち口を縫いとる。3年,1年(〈期〉といい,杖期・不杖期といって哀しみを表す杖を持つか持たないかの差がある),5ヵ月,3ヵ月の差がある。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」