救急箱(読み)キュウキュウバコ

デジタル大辞泉 「救急箱」の意味・読み・例文・類語

きゅうきゅう‐ばこ〔キウキフ‐〕【救急箱】

軽いけが病気応急手当て用の薬や包帯などを入れた箱。

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精選版 日本国語大辞典 「救急箱」の意味・読み・例文・類語

きゅうきゅう‐ばこ キウキフ‥【救急箱】

〘名〙 急病、負傷などの当座の手当用として、薬剤その他を入れる箱。医療箱。
※海に生くる人々(1926)〈葉山嘉樹〉五「ボーイに『救急箱』を持たせて」

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「救急箱」の意味・わかりやすい解説

救急箱
きゅうきゅうばこ

軽いけがや病気などの応急手当てのための救急薬品類を入れた携帯用の箱。湿気を防ぐような素材(金属やプラスチックなど)でつくられ、救急マーク(緑か黒、または白の十字)をつけるか、救急箱と明示されている(赤い十字は日本赤十字社の許可が必要)。家庭用のほか、学校や職場、屋内または屋外、子供や大人など、その集団の特性によって準備される内容が異なってくる。

 救急箱は、その取扱い責任者を定めておき、その者は医師または保健師の指示、指導を得て、救急の目的が達成できるように使用法を熟知し、救急箱の内容を定期的に点検し補充しておく必要がある。

 家庭では、家庭常備薬のほか、ピンセット、メス、鋏(はさみ)、舌押え(スプーン、割箸(わりばし))、ガーゼ脱脂綿、包帯、三角巾(さんかくきん)、絆創膏(ばんそうこう)、防水紙(油紙、ビニル)、綿棒、懐中電灯副木(ふくぼく)、体温計浣腸(かんちょう)剤(市販の使い捨て用)、氷枕(こおりまくら)・氷嚢(ひょうのう)・懐炉(冷温両用マジックパックでもよい)などを用意する。全部を箱に詰める必要はないが、一括して保管するよう心がける。

[山根信子]

『日本赤十字社監修『家庭看護と救急事典』(1984・講談社)』『成田昌道著『図解 やさしい応急手当』(1986・光書房)』『前広進・高沢晴夫ほか著『救急法』新訂版(2002・一橋出版)』『堀美智子監修、医薬情報研究所エス・アイ・シー編『よく効く市販薬の選び方使い方事典――セルフメディケーション虎の巻』(2002・文渓堂)』

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改訂新版 世界大百科事典 「救急箱」の意味・わかりやすい解説

救急箱 (きゅうきゅうばこ)

急病やけがが発生したときに,医師の診察を受ける前に急場をしのぐために必要な手当をする物や薬品類を収めておく箱をいう。箱といっても,必ずしも箱型をしている必要はない。救急箱には,木製,プラスチック製,革製,布製などいろいろある。持運びができる大きさの箱がよい。箱には必ず〈救急箱〉という表示をしておく。救急箱はだれでもがすぐに見つけることのできる一定の場所に置いておく。ただし,子どもの手の届かない所に保管する。また救急箱は,浴室などの湿気の多い所,直射日光のあたる所,高熱を発する所などには置かない。救急箱に入れるものをつねに整備し,使用した物品の代りに新しい物品を直ちに補充しておく心掛けがたいせつである。また,古くなったものや表示のはっきりしなくなった薬品類は,処分して新しいものと入れ替えておく。次のようなものを救急箱に入れておくとよい。(1)医療用具 小型のはさみ,ナイフ,ピンセット,安全ピン,体温計,氷のうなど。(2)衛生材料 消毒済みのガーゼ,包帯,綿球,綿棒,三角巾,絆創膏,傷テープ(商標名バンドエイドなど)など。(3)薬品類 オキシフル,消毒用アルコール,逆性セッケン,常日ごろ服用している解熱薬,鎮痛薬,胃腸薬,風邪薬,下痢止め薬,抗生物質軟膏,虫さされやかゆみ止め用軟膏,湿布薬,点眼薬など。(4)その他 ビニル袋,紙コップ,油紙,アルミホイル,副木など。
応急手当
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「救急箱」の意味・わかりやすい解説

救急箱
きゅうきゅうばこ

応急手当のための医薬品を入れておく箱。内容をセットした市販品もある。必要品としては,滅菌ガーゼ,包帯,消毒薬,軟膏 (用途の広い抗ヒスタミン剤など) ,ピンセット,毛抜き,鋏,鎮痛剤,消化剤,緩下剤,点眼剤,体温計,懐中電灯などがあるが,薬は変質しやすい消耗品のため,箱に入れるとき日付を記入するなどして,随時取替える必要がある。

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