放射線しゃへい(読み)ホウシャセンシャヘイ

化学辞典 第2版 「放射線しゃへい」の解説

放射線しゃへい
ホウシャセンシャヘイ
radiation shielding

一般にX線,γ線や中性子のような透過力の強い放射線の強度を減らすことを放射線しゃへいというが,ときにはそのために使用するしゃへい材のことを略してしゃへい(shield)ということがある.人体を放射線から保護するためのしゃへいを生物しゃへい(biological shield),原子炉などで炉心外部での放射線による熱発生を防ぐためのしゃへいを熱しゃへい(thermal shield)などという.高エネルギーX線やγ線に対しては原子番号の大きい鉛や鉄が,高速中性子に対しては原子番号の小さい元素からなる水やパラフィンなどが効果的であるが,多量のしゃへい材を必要とする場合は,普通のコンクリートや,重晶石など混入物を入れた重コンクリートを使用する.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android