擦違・摩違(読み)すれちがい

精選版 日本国語大辞典 「擦違・摩違」の意味・読み・例文・類語

すれ‐ちがい ‥ちがひ【擦違・摩違】

〘名〙 互いに触れ合うほど近くを、それぞれ反対方向に通り過ぎること。また、ちょっとのことで行き違いになること。すれちがえ。すりちがい。すりちがえ。
※うもれ木(1892)〈樋口一葉〉二「摺(ス)れ違(チガ)ひに薫る香水追風まで、ぱッとせし扮粧(いでたち)の夕詣で」
※冷え物(1975)〈小田実〉「わたしが勤めから帰って来るときには、朴のほうが出勤しなければならない。いきおいすれちがいが多い上に」

すれ‐ちが・う ‥ちがふ【擦違・摩違】

〘自ワ五(ハ四)〙 互いに触れ合うほど近くを、それぞれ反対方向に通り過ぎる。また、ちょっとのことで行き違いになる。すりちがう。
浄瑠璃伽羅先代萩(1785)一「すれ違ふたるまがい道夫者(それしゃ)と見へる本田わげ」
滑稽本浮世風呂(1809‐13)前「かやうな麁相がなくば、おたがひにすれ違てもわかりませぬ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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