撮食・摘食(読み)つまみぐい

精選版 日本国語大辞典 「撮食・摘食」の意味・読み・例文・類語

つまみ‐ぐい ‥ぐひ【撮食・摘食】

〘名〙
食物を箸などを用いないで指先でつまんで食べること。
咄本・軽口露がはなし(1691)三「児(ちご)のつまみぐい」
② 人に隠れてこっそりと、盗み食いをすること。〔日葡辞書(1603‐04)〕
③ 軽い気持で、一時的に好きになった配偶者以外の異性情交を結ぶこと。浮気
※浮世草子・好色訓蒙図彙(1686)上「殿のわきごころ、つまみぐひし給ふかと、さかしらする目代(めしろ)をつけをき」
④ 公の金品を横領すること。汚職
※鉛筆ぐらし(1951)〈扇谷正造〉新語散見「さきごろの公団のツマミ食いの実情

つまみ‐く・う ‥くふ【撮食・摘食】

〘他ハ四〙 (「つまみぐう」とも)
① 食物を箸などを用いないで指先でつまんで食べる。また、盗み食いをする。
※咄本・軽口露がはなし(1691)三「さる所に茗荷さしみありけるを、お児(ちご)是をつまみくいけるを」
② 一時的に好きになった、配偶者以外の異性と情交を結ぶ。
歌舞伎・侠客五雁金(1794)序幕うぬを摘(ツマ)み喰(グ)ったのも、臍繰(へそく)り金を引出さうと思ったのだ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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