摺師（読み）すりし

精選版 日本国語大辞典

すり‐し【摺師】

〘名〙

① 衣服に模様をすりつけることを職業とする人。

※七十一番職人歌合（1500頃か）五二番「すりし。梅の花ばかり、するほどに、やすき」

② 木版を印刷する職人。色摺職・墨摺職・熨斗屋(のしや)などの種類がある。

※殿村篠斎宛馬琴書簡‐天保七年（1836）六月二二日「並の錦画とちがひ、彫刻・すりとも極細密に手をつくし、何がしと申すり師に申付すらせ候よしに付、代料は並のにしき画より一倍の高料にて」

出典　精選版 日本国語大辞典

山川 日本史小辞典 改訂新版

摺師
すりし

(1)衣服に型模様を刷りつける染色業者。模様を凸刻した型木の版を押捺して生地に染め草の汁をすりつけたが，近世には型紙を版に用いるようになった。(2)木版印刷の職人。色摺師・墨摺職・熨斗屋(のしや)などの職種があった。

出典　山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」