掻潜(読み)かいひそむ

精選版 日本国語大辞典 「掻潜」の意味・読み・例文・類語

かい‐ひそ・む【掻潜】

(「かい」は接頭語)
[1] 〘自マ四〙 ひっそり静かにしている。隠れてひっそりしている。
増鏡(1368‐76頃)四「かひひそみて群がりゐつつ、鼻うちかみてうち泣く人よりほかはなし」
[2] 〘他マ下二〙
① ひっそり身を隠している。表立たないように控えめにしている。
源氏(1001‐14頃)玉鬘「心よく、かいひそめたる者に、女君もおぼしたれど」
威厳のある態度でふるまう。〔改正増補和英語林集成(1886)〕

かい‐くぐ・る【掻潜】

〘自ラ五(四)〙 (「かい」は接頭語) くぐる。また、すみやかに、うまく通り抜ける。
浄瑠璃烏帽子折(1690頃)四「いふよりはやくかいくぐりつまどりしてはねかへし」

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