掻添(読み)かいそう

精選版 日本国語大辞典 「掻添」の意味・読み・例文・類語

かい‐そ・う ‥そふ【掻添】

[1] 〘自ハ四〙 (「かきそう(掻添)」の変化した語)
近くに寄る。寄り添う。
源氏(1001‐14頃)空蝉「わびしければ、えはた、おし返さで、渡殿の口にかひそひて、かくれ立ち給へれば」
[2] 〘他ハ下二〙 近くに寄らせる。寄り添うようにさせる。
※栄花(1028‐92頃)花山たづぬる中納言「御髪長くうつくしうてかひそへて臥させ給へり」

かき‐そ・う ‥そふ【掻添】

[1] 〘自ハ四〙 (「かき」は接頭語) ものによりそう。
今昔(1120頃か)三〇「暗き戸の迫(はさま)に掻副(かきそひ)て待立てる程、多く年を過す心地なるべし」
[2] 〘他ハ下二〙
① 手を添えてかきなでる。
※木工権頭為忠百首(1136頃)恋「ほの見えし尾花すゑなるいもが髪いつゆるるかにかきそへて寝む〈源仲正〉」
② (「かき」は接頭語) 添える。

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