振向(読み)ふりむく

精選版 日本国語大辞典 「振向」の意味・読み・例文・類語

ふり‐む・く【振向】

[1] 〘自カ五(四)〙
① 首や上体をひねってうしろを向く。ふりかえって見る。
俳諧焦尾琴(1701)雅「春のゆめ千畳敷にひとりゐて〈紫紅〉 ふりむく顔を的にかすむ日〈波麦〉」
注意をそちらに向ける。関心を寄せる。
※暴夜物語(1875)〈永峰秀樹訳〉驢牛雇夫の寓言「再び回顧(フリムキ)もせず、棄てて食ふことなかれ」
[2] 〘他カ下二〙 ⇒ふりむける(振向)

ふり‐む・ける【振向】

〘他カ下一〙 ふりむ・く 〘他カ下二〙
① 振り動かして、その方へ向ける。
古今著聞集(1254)九「貞任くつばみをやすらへ、しころをふりむけて」
本来とはちがう用途にあてる。他のことに流用する。
政談(1727頃)二「其運上は〈略〉又は借金の方へ振向て有也」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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