押押(読み)おせおせ

精選版 日本国語大辞典 「押押」の意味・読み・例文・類語

おせ‐おせ【押押】

[1] 〘連語〙 (「おす(押)」の命令形を重ねて強調した語) 押しかけろ押しかけろ。
※浮世草子・好色一代男(1682)八「此ままは帰らずか、嶋原へをせをせ」
[2] 〘形動〙
① 強引に意志物事を押し通すさま。
※浮世草子・御前義経記(1700)八「後には三枚がるたのおせおせ」
洒落本列仙伝(1763)「おせおせに世をわたる事なり」
② 物事が次々に重なって立て込む様子。「おせおせになる」の形で、仕事などが立て込んで延び延びになるさまにもいう。
※隅田川べり(1977)〈芝木好子牡丹の庭「仕事は押せ押せで、ずっと寝ていませんの」
③ 人で混雑する様子。
※東京の三十年(1917)〈田山花袋〉その時分「一度其処に行って、押せ押せで、出られなくなって、泣きさうになってから」
[3] 〘感動〙 歌などに合わせて拍子をとるはやしことばの一つ。
歌舞伎傾城壬生大念仏(1702)上「そりゃ国から人がのぼった。おせおせはさん箱すっすっすっやり持」

おすな‐おすな【押押】

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