押ノ川村(読み)おしのかわむら

日本歴史地名大系 「押ノ川村」の解説

押ノ川村
おしのかわむら

[現在地名]宿毛市押ノ川

和田わだ村の東、白皇しらおう(四五七・八メートル)の北麓の谷間を抜ける宿毛街道沿いの村で、宿毛郷一村。「土佐州郡志」は「縦横二十町許、合市山・大道・稲屋惣曰押之川、戸凡三十余、其土赤」と記す。

天正一八年(一五九〇)の宿毛村地検帳にみえる赤木・押川・白井川・一山(いずれも宿毛を冠する)が江戸時代の押ノ川村に含まれると思われ、各村の総検地面積二三町一反余、屋敷数三七うち居屋敷一八。屋敷のうちには桂正庵・一山寺が含まれる。宿毛押川村は押川玄蕃の給地がそのほとんどを占め、玄蕃は「押ノ川土ゐヤシキ」に住んでいる。白井川村は寺山(延光寺)領が多く、ほかの小村にも寺山領が比較的多い。江戸時代の当村は元禄地払帳では地高総計三九七石余、本田三八一石余は山内源蔵(宿毛山内氏)知行、新田一六石余のうち貢物地二石足らず、残りは山内源蔵の役知。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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