押て・推て(読み)おして

精選版 日本国語大辞典 「押て・推て」の意味・読み・例文・類語

おし‐て【押て・推て】

連語〙 (動詞「おす(押)」の連用形に「て」が付いたもの)
① おしなべて。あまねく。
万葉(8C後)七・一〇七四「春日山押而(おして)照らせる此の月は妹が庭にも清(さや)けかりけり」
② その行動が順調に受け入れられるか否かを問わずこちらが積極的に出て。おしかけるように。強引に。むりに。しいて。
※万葉(8C後)一四・三五五〇「於志弖(オシテ)いなと稲はつかねど波の穂のいたぶらしもよ昨夜(きそ)一人寝て」
今昔(1120頃か)三〇「此(かか)る折はよも不有じと思て、押て入にけり」
③ おしはかって。推量して。
四河入海(17C前)一〇「此批語はもとから心得ぬと云ぞ。推(おシ)て云に」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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