打延て(読み)うちはえて

精選版 日本国語大辞典 「打延て」の意味・読み・例文・類語

うちはえ‐て うちはへ‥【打延て】

連語〙 (動詞うちはう(打延)」の連用形助詞「て」の付いたもの。副詞的な用法が多い)
① 空間的にずっと続いて。うちはえ。
(イ) ずっとどこまでも延びて。②にかけて用いられることが多い。
古今(905‐914)秋上・一八〇「たなばたにかしつるいとのうちはへて年のをながくこひやわたらん〈凡河内窮恒〉」
(ロ) あたり一面に。見わたすかぎり。
※栄花(1028‐92頃)玉の村菊「うちはへて庭おもしろき初霜に同じ色なる玉の村菊」
② 時間的に、ずっといつまでも続いて。長期にわたって。久しく。うちはえ。
※古今(905‐914)雑上・九三一「さきそめし時より後(のち)はうちはへて世は春なれや色のつねなる〈紀貫之〉」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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