手結浦(読み)たえのうら

日本歴史地名大系 「手結浦」の解説

手結浦
たえのうら

[現在地名]鹿島町手結

江角えすみ浦の北に位置し、倉内くらうち湾を挟んで東は片句かたく浦、北西は日本海に臨む。村のほぼ中央に標高一三一メートルの神堀かんぼり山がある。「たいのうら」「たゆのうら」などともよばれる。古くから湊として知られ、島根郡の加賀かか(現島根町)とともに江戸時代は北前船の寄港地、風待ち港、漁船の入津港として賑わった。集落上組かみぐみ・中組・下組の三地域に分れ、犬堀鼻付近に集まっている。「出雲国風土記」の島根郡手結浦・手結埼が当浦に比定される。正保国絵図に手結村とみえる。元禄十年出雲国郷帳では高一三一石余、寛文四年(一六六四)の本田高八九石余・新田高一二石余。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報