手強(読み)てごわい

精選版 日本国語大辞典 「手強」の意味・読み・例文・類語

て‐ごわ・い ‥ごはい【手強】

〘形口〙 てごは・し 〘形ク〙
相手として骨が折れる。容易にうち勝てないほど強い。こちらの思うままにならず手にあまる。てづよい。
平家(13C前)一二「いまだ是ほど手ごはき事にあひ候はず」
※或る女(1919)〈有島武郎〉後「暫く会はない中に古藤は大分手硬(テゴハ)くなってゐるやうにも思へた」
② つよくはげしい。また、いたけだかである。
恋慕ながし(1898)〈小栗風葉〉一三「馬工連物の対方(あひかた)に手強(テゴハ)く吧(まく)し立てられて、純之助は驚いて口を噤(つぐ)んで了ふ」
てごわ‐げ
〘形動〙
てごわ‐さ
〘名〙

て‐づよ・い【手強】

〘形口〙 てづよ・し 〘形ク〙 仕向け方が強い。力づよい。てきびしい。また、手ごたえが強い。手ごわい。
小早川家文書‐(年未詳)(室町)一〇月二日・小早川弘景置文写「心ある者は、てつよくうらみ候物にて候」
※天草本平家(1592)四「サンニンノ モノドモ ナヲ tezzuyô(テヅヨウ) タタカウヲ」
てづよ‐さ
〘名〙

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