手差(読み)テザシ

デジタル大辞泉 「手差」の意味・読み・例文・類語

て‐ざし【手差(し)】

指でさし示すこと。ゆびさし。
手で差し入れること。印刷機コピー機などで、紙の差し込みを手動で行うこと。
手出しをすること。
「脇から―もならず」〈浄・天の網島

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精選版 日本国語大辞典 「手差」の意味・読み・例文・類語

て‐ざし【手差】

〘名〙
① 手でさし示すこと。ゆびさし。
② 横あいから手を出すこと。手出し。
浄瑠璃・心中天の網島(1720)上「此女郎には紙治様と申ふかひお客がござんして〈略〉わきから手ざしもならず」
③ 手の使いよう。楽器や織機などの手の使い方
※残夜抄(1237頃か)「そこへ行て笛の手ざしをとふに」

て‐ざ・す【手差】

〘自サ四〙 手をさし出す。とらえようとして手をさしのばす。手出しをする。また、反抗する。手を差す。
太平記(14C後)五「吉野十八郷の者迄も、手刺(テサス)者候まじきにて候」
※浄瑠璃・公平入道山めぐり(1681‐88頃)初「ゑんかうが月にてさし、とうらうがおのをふりあげ、りうしゃに向がごとく也」

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