扇立(読み)あおぎたてる

精選版 日本国語大辞典 「扇立」の意味・読み・例文・類語

あおぎ‐た・てる あふぎ‥【扇立】

〘他タ下一〙 あふぎた・つ 〘他タ下二〙
① つづけざまにあおぐ。むやみにあおぐ。
※寛永刊本蒙求抄(1529頃)一「更相動━とは扇で物をあをきたつるやうに動すぞ」
② おだてる。そそのかす。
浄瑠璃・十二段(1698頃)一「老翁(らうおう)馬よりをり給ひ、うし若をあふぎたて、『さるにても汝善きかな』」
[補注]近世江戸語では、連用形に音便を用い、四段活用のような「あふぎたったる」の例が見られる。人情本「明烏後正夢‐四」の「ぬかさにゃ誠の焼火箸火鉢に打くべ烈々とあふぎ立(タッ)たる我慢のふるまひ」など。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android