憚乍(読み)はばかりながら

精選版 日本国語大辞典 「憚乍」の意味・読み・例文・類語

はばかり‐ながら【憚乍】

〘副〙
① ぶしつけで遠慮されることではあるが。無遠慮ながら。はばかりさまながら。
発心集(1216頃か)四「憚ながら有待の身は思はずなる物ぞ」
② 主として目上の人に向かって遠慮しながら意見を述べる時などにいう。恐れながら。
※ロドリゲス日本大文典(1604‐08)「Fabacari(ハバカリ) nagara(ナガラ) ゴイケン マウシタイ コトガ アル
③ おおげさに、あるいはなまいきに聞こえるかもしれないが。多く自らを誇示する時などに用いる。不肖ながら。
坊っちゃん(1906)〈夏目漱石〉六「憚りながら男だ。受け合った事を裏へ廻って反古にする様なさもしい了見は持ってるもんか」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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