デジタル大辞泉
「恣意性」の意味・読み・例文・類語
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しい‐せい【恣意性】
〘名〙 (arbitraire の
訳語)
言語学で、
言語記号の音声面とそれが指示する意味面との結びつきは
必然的なものではなくて、社会慣習的な
約束事としてのものであるということ。ソシュールの
理論の基本的
概念の
一つ。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
恣意性
しいせい
arbitraire
言語の非自然性をさしていう,スイスの言語学者フェルディナン・ド・ソシュールの用語。言語によって歴史的に分類された事物・事象に対する認識は,ヒトという動物の本能による図式には基づいていない。東洋哲学ではこれを「妄想分別」というが,この仮想現実は,特定共時文化内においては必然的・絶対的現実と錯視される。ソシュールは,人間文化の価値観の底に,言語の本質的な「恣意性」に基づく「必然」があるというパラドックスを指摘し,言語記号とこれが生み出す価値との相対性を説明した。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報