デジタル大辞泉
「恋の句」の意味・読み・例文・類語
こい‐の‐く〔こひ‐〕【恋の句】
連歌・連句で、恋を詠み込んだ句。特に付句についていい、連句の中で変化をつける働きをする句。
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
こい【恋】 の 句(く)
② 連歌・連句の付句で、恋の詞を句中に詠み入れたもの。また、恋の心を詠んだもの。月、花が自然美の代表として重視されたのに対し、恋は
人情の
最上のものとして重んじ、
百韻では恋の句を二句以上五句まで続けるのを習いとした。
※四道九品(1545頃)「
此上に又恋の句、花の句、月の句の心もち大事也」
[
補注]「恋か
述懐かのなき面をば、す面といふ也」〔四道九品〕、「
恋句なければ一巻といはず、はした物とす」〔
去来抄‐
故実〕といった
記述から、恋の句が連歌・
俳諧で重く用いられていたことがわかる。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報