怪ない(読み)けしからない

精選版 日本国語大辞典 「怪ない」の意味・読み・例文・類語

けしから‐・ない【怪ない】

連語〙 (「けしからず」の「ず」の代わりに東国風の「ない」を用いたもの。明和初期からの江戸流行語)
① 不都合である。非難すべきさまである。
洒落本・世説新語茶(1776‐77か)笑止「『はやく連て来や』『ヲヤけしからねへ、今にお出なせいす』」
社会百面相(1902)〈内田魯庵〉青年実業家「立派な新教育を受けた若い連中までが斯様な怪しからない所為(まね)をしたがるから困る」
② (副詞的に用いる) ひどく。たいそう。本当に。
※洒落本・仕懸文庫(1791)二「けふはけしからねへあつい日だよ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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