思詰(読み)おもいづめ

精選版 日本国語大辞典 「思詰」の意味・読み・例文・類語

おもい‐づめ おもひ‥【思詰】

〘名〙
① いちずに思い込むこと。
日葡辞書(1603‐04)「アノヒトノ vomoizzumeua(ヲモイヅメワ) コワイ」
② ずっと思い続けること。
春潮(1903)〈田山花袋〉五「其女は汽車の中で、取手から東京まで美しい、美しいと思詰めに見入ったばかり」

おもい‐つ・める おもひ‥【思詰】

〘他マ下一〙 おもひつ・む 〘他マ下二〙 一つ事柄をいちずに思いこんで悩む。また、深く考えて決心する。おもいきわめる。
伊勢物語(10C前)九五「『いかで物越しに対面して、おぼつかなく思つめたること、少しはるかさん』といひければ」
浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉二「早く心の清い所を見せてやり度い、ト一心に思詰めながら」

おぼし‐つ・む【思詰】

〘他マ下二〙 (「おもいつめる(思詰)」の尊敬語) いちずに思い込んでお悩みになる。深く考えて決心なさる。
落窪(10C後)三「いみじき恥なり。何事におぼしつめてかくはし給ふならんと思ひ給へしを」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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