思倦(読み)おもいうんず

精選版 日本国語大辞典 「思倦」の意味・読み・例文・類語

おもい‐うん・ず おもひ‥【思倦】

〘他サ変〙 つらく思う。不愉快に感じる。いやになる。おもいうず。→倦ずる
伊勢物語(10C前)一〇二「世の中を思うんじて、京にもあらず」

おもい‐う・ず おもひ‥【思倦】

〘他サ変〙 (「うず」は「うんず」の撥音の無表記) =おもいうんず(思倦)
平中(965頃)一「官とらせたまへば、世の中もおもひうじて」

おもい‐う・む おもひ‥【思倦】

〘他マ四〙 不愉快に思う。いやに思う。うんざりする。
※新拾遺(1364)哀傷・九〇一「今日とてもいそがれぬかななべて世を思ひうみにし七夕の糸〈上東門院〉」

おもい‐あぐ・ねる おもひ‥【思倦】

〘自ナ下一〙 いろいろ考えてもどうしていいかわからず、困りはてる。おもいあぐむ。
残夢(1939)〈井上友一郎〉六「散々に思ひあぐねた末らしかった」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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