忙・急(読み)いそがしい

精選版 日本国語大辞典 「忙・急」の意味・読み・例文・類語

いそがし・い【忙・急】

〘形口〙 いそがし 〘形シク〙 (動詞「いそぐ(急)」の形容詞化)
① 早くしなければならない用事に追われるさまである。また、用事が多く重なったりして暇がない。多忙である。
※石山寺本大般涅槃経平安初期点(850頃)「吾は今劇務(イソカシ)
伊勢物語(10C前)六〇「宮仕へいそがしく」
② せかされるような感じで落ち着かない心持ちである。気がせくさまだ。あわただしい。せわしい。
源氏(1001‐14頃)宿木「例の心のくせなれば、いそがしくもおぼえず」
※二人比丘尼色懺悔(1889)〈尾崎紅葉戦場「遽(イソ)がしく馬を下り」
③ ものごとが次から次へとたえまなく続くさまにいう。とめどない。
古今集遠鏡(1793)五「なぜに〈略〉涙がいそがしうこぼれることやら」
いそがし‐が・る
〘自ラ五(四)〙
いそがし‐げ
〘形動〙
いそがしげ‐さ
〘名〙
いそがし‐さ
〘名〙

いそがし【忙・急】

〘形シク〙 ⇒いそがしい(忙)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報