志路村(読み)しじむら

日本歴史地名大系 「志路村」の解説

志路村
しじむら

[現在地名]安佐北区白木しらき町志路

古屋こや村の西、栄堂えいどう川上流域に位置し、高田郡に属した。西は向山むこうやま(現高田郡八千代町)、南は市川いちかわ村に接する。「芸藩通志」が「広一里九町、袤廿五町、東西やや開け、其余は皆山なり」と記すように集落は栄堂川を挟んで点在し、耕地は少なく、それも畠の多い村である。古くから煙草耕作が盛んで、同書は「煙草、志路村赤羽根に出る、名あり」と記す。

永承七年(一〇五二)三月二〇日付の田口代武田畠売券(新出厳島文書)に「三田郷内志道村」とあるのがのちの志路村で、応徳二年(一〇八五)三月一六日付の高田郡司藤原頼方所領畠立券文(同文書)三田みた郷のうちとして「志道村」が記され、字名として「とゝろ木・太木田・段冶原・仁恵谷・かたと田」などがみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報