心入(読み)こころいれ

精選版 日本国語大辞典 「心入」の意味・読み・例文・類語

こころ‐いれ【心入】

〘名〙
① 心を打ち込むこと。執心
源平盛衰記(14C前)四六「加様に文盲の身にては法師に成たりとも非人にてこそあらめとて、いと心入(イレ)なかりける気色を見て」
心添え。計らい。好意
※虎寛本狂言・餠酒(室町末‐近世初)「御そうしゃの御心入を以、納させ被下う成らば忝う存まする」
浮世草子・好色五人女(1686)一「あなたこなたの心入、清十郎身にしては嬉しかなしく」
③ 考え。心構え心根
※舞正語磨(1658)上「夫、実盛は、老人の中にも一きは心入あり」

こころ‐いり【心入】

〘名〙 心がけ。心根。心いれ。
※俳諧・宝蔵(1671)三「隣里(りんり)の交(まじはり)朋友の中も〈略〉其の心いりをめで」

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