御荷鉾変成岩(読み)みかぶへんせいがん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「御荷鉾変成岩」の意味・わかりやすい解説

御荷鉾変成岩
みかぶへんせいがん

関東山地の群馬県御荷鉾山付近に模式的に分布する変成岩類。関東山地には結晶片岩主体とする広域変成岩が広く分布し,三波川系,御荷鉾系と呼ばれ,それぞれ時代の異なった変成岩と考えられてきた。三波川系はかなり変成度の高い種々の結晶片岩から成るが,御荷鉾系は一般に変成度が低い。近年では両者変成作用の条件や原岩の差によるもので時代的な新旧関係はないとみられ,一括して長瀞系 (長瀞変成岩 ) と呼ばれ,変成岩の型として名称が残っている。御荷鉾変成岩の原岩の大部分は秩父古生界とみられ,その変成時期は中生代中頃と考えられるが,古生代末という見解もある。

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