御殿山窯跡群(読み)ごてんやまようせきぐん

日本歴史地名大系 「御殿山窯跡群」の解説

御殿山窯跡群
ごてんやまようせきぐん

[現在地名]八王子市宇津貫町・鑓水、町田市相原町

多摩丘陵内に広く散在する須恵器・瓦の生産窯を南多摩みなみたま窯跡群と総称するが、うち最も西方の八王子市と町田市の市境にかかる窯跡集中地域を御殿山地区とし、狭義に御殿山窯跡群とよぶ。平安時代前半の須恵器および少量の造瓦生産が認められる窯跡群。窯跡群の北西部は南八王子みなみはちおうじ地区遺跡群の中に含まれるが、窯跡は学史的な意味もあることから独立させた呼称としている。地形は標高二〇〇メートル前後の老年期に入った丘陵で、小支谷が樹枝状に入り込み、浸食の進んだ様相を呈する。水系は北側に小河川を集めて多摩川本流、南側には流域の短い河川がさかい川に注ぐ。窯跡群のほぼ中心に標高二一二メートルの御殿山があり、窯跡の分布を東西に分けている。旧状における植生クヌギナラ、クリなどの落葉広葉樹で、二次林としてマツが目立つ。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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