御名部皇女(読み)みなべのひめみこ

朝日日本歴史人物事典 「御名部皇女」の解説

御名部皇女

生年生没年不詳
7世紀後半の皇女。父は天智天皇,母は蘇我倉山田石川麻呂の娘姪娘。元明天皇の同母姉に当たる。高市皇子(異母兄)の妃。長屋王の母とみられ,天武13(684)年出産。のち鈴鹿王もか。慶雲1(704)年に封100戸を加増されているが,長屋王の叙位に関連したものか。和銅1(708)年,妹元明天皇の不安をなだめるような歌を詠んでいる。斉明4(658)年ごろの生まれで,父が南部(和歌山県南部町)で保養していたことにちなむ名とする説がある。

(児島恭子)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「御名部皇女」の解説

御名部皇女 みなべのおうじょ

?-? 飛鳥(あすか)時代,天智(てんじ)天皇の皇女。
母は蘇我姪娘(そがの-めいのいらつめ)。高市(たけちの)皇子の妃となり,長屋王を生む。「万葉集」巻1に,和銅元年(708)同母妹元明天皇の歌にこたえた1首がある。
格言など】わご大君物な思ほし皇神(すめかみ)のつぎて賜へるわれ無けなくに(「万葉集」)

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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