得さす(読み)エサス

デジタル大辞泉 「得さす」の意味・読み・例文・類語

え◦さす【得さす】

[連語]《動詞「う(得)」の未然形使役助動詞「さす」》
与える。
「便りごとに、物もたえず―◦させたり」〈土佐
(動詞の連用形、またはそれに接続助詞「て」を添えた形に付いて、補助動詞のように用いる)…してやる。…してくれる。
たらひに水を入れて―◦させんや」〈今昔・二七・五〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「得さす」の意味・読み・例文・類語

え‐・さす【得さす】

連語〙 (動詞「う(得)」の未然形に、使役の助動詞「さす」の付いたもの)
① 所有させる。与える。くれる。
土左(935頃)承平五年二月一六日「たよりごとに、物もたえずえさせたり」
② (動詞の連用形、または、それに助詞「て」の付いた形に続けて、補助動詞のように用いられる) …してやる。…してもらう。
※今昔(1120頃か)二七「盥(たらひ)に水を入れて得(えさせ)むや」
浄瑠璃・都の富士(1695頃)一「何とぞいとまをうかがひて若にもあはせ得させんと、御懇の仰有けるにぞ」

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