後久村(読み)ごきゆうむら

日本歴史地名大系 「後久村」の解説

後久村
ごきゆうむら

[現在地名]都城市安久町やすひさちよう

安久村北東にあり、北は上長飯かみながえ村。北を西流する萩原はぎわら川が北西で北流してきた安久川と合流し、西に流れる。古くは後校村あるいは後交村とも称した。地名の由来は、神田で収穫した稲の初穂を祭壇に供える役人御供府に住んでおり、御供の役人が住んでいたところという意味で後世に御久(ごく)と書かれ、「ごきゅう」というようになったという(都城市史)。明徳五年(一三九四)八月一五日の島津元久宛行状(樺山文書)によれば、樺山音久に「北郷北方内後交村内椎屋跡」と野々美谷ののみたに寺社との両所の水田五町が与えられている。この「後交村」は当地かとも考えられるが、ほん郷北方とあるところに疑問が残る。応永三二年(一四二五)の中郷西方本田市王丸内検馬上取帳(鬼束文書)には、「後交右馬の太郎」「後交孫太郎」持の土地や、畠中右衛門太郎持の「後交北河原」一段などがみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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