廻堰大溜池(読み)まわりぜきおおためいけ

日本歴史地名大系 「廻堰大溜池」の解説

廻堰大溜池
まわりぜきおおためいけ

[現在地名]鶴田町廻堰

岩木川中流左岸に位置し、岩木山に源を発する白狐びやつこ沢の水を貯水する。満水時は周囲一二キロ、貯水面積二八一ヘクタール、貯水量一千一〇〇万トンに達する。

国日記寛文一一年(一六七一)六月二二日条に「佐藤理兵衛山上五郎右衛門遣目人足御作之外に千七百四人右を当春土手普請廻関大堤ともに普請入用に候に付出し申候」とあり、広須新田の開発と並んで築堤された。

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デジタル大辞泉プラス 「廻堰大溜池」の解説

廻堰大溜池

青森県北津軽郡鶴田町にある貯水池。“廻堰”は「まわりぜき」と読む。「津軽富士見湖」の愛称がある。周囲約11キロメートル、堤長約4.2キロメートル。1660年、津軽藩主の津軽信政新田開発用水源として建造農林水産省の「ため池百選」に選定されている。全長300メートルの長大な木造橋、鶴の舞橋が架かる。

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世界大百科事典(旧版)内の廻堰大溜池の言及

【鶴田[町]】より

…山麓部や自然堤防上ではリンゴ栽培が盛んで,米作とともに町の産業の中心となっている。岩木山麓にある廻堰(まわりぜき)大溜池は,津軽藩4代藩主信政が灌漑用として1660年(万治3)から6年がかりで築堤したもので,1947年以降国営の改修工事が行われた。津軽富士見湖とも呼ばれ,周辺には鶴田温泉(含食塩重曹泉,34℃)も掘削されて新しい観光地となっている。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」