延平郡王祠(読み)えんぺいぐんおうし

世界の観光地名がわかる事典 「延平郡王祠」の解説

えんぺいぐんおうし【延平郡王祠】

台湾島西南部の台南(臺南、タイナン)市の西区開山路にある、鄭成功(ていせいこう)を祀る祠。鄭成功は台湾島のオランダ勢力を駆逐して、1661年に同国による植民地支配を終わらせた人物。日本でも古くから「国姓爺」の名前で知られていた。この祠は、彼の死後、鄭成功とその一族を祀るために建設された。1875年建物を増築し、「開山王廟」と名づけられたが、1896年に台湾統治を開始した日本により「開山神社」と改称され、戦後、中華民国政府によって社殿が取り壊され、中国北方式建築を模した鉄筋コンクリート製の廟(びょう)が建設されて、今日に至っている。

出典 講談社世界の観光地名がわかる事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android