底冷(読み)そこつめたい

精選版 日本国語大辞典 「底冷」の意味・読み・例文・類語

そこ‐つめた・い【底冷】

〘形口〙
空気などが、ひどく冷えこんでいる。
人さまざま(1921)〈正宗白鳥〉「湘南地方とはちがった底冷たい、殺気を含んだ風が彼れの頬に触れた」
性格態度がいかにも冷淡である。ひややかである。
※鳥羽家の子供(1932)〈田畑修一郎〉「向ふがその気なら此方だって考へがあるのだぞ、と云ふ風に底冷い様子を身体つきに滲ませるのだった」

そこ‐びえ【底冷】

〘名〙 からだのしんそこまで冷えること。しんそこから感じる冷気。《季・冬》
野心(1902)〈永井荷風〉一「深々と底冷(ソコビエ)のして来る寒さに、一分間とは経たぬ中」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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