市川團十郎(12代目)(読み)いちかわだんじゅうろう

知恵蔵mini 「市川團十郎(12代目)」の解説

市川團十郎(12代目)

歌舞伎俳優。1946年8月6日、東京都生まれ。本名・堀越夏雄(ほりこし・なつお)。53年、7歳で市川夏雄を名乗って初舞台を踏み、58年に6代目市川新之助、69年に10代目市川海老蔵を襲名。85年には市川團十郎の12代目を襲名し、家の芸である歌舞伎十八番「勧進帳」の弁慶といった豪快で力強い「荒事」の演目をはじめ、「助六」や「義経千本桜」など幅広い作品で活躍した。2004年に白血病を発症したが、厳しい治療を乗り越えて復帰し、07年にはパリオペラ座での初めての歌舞伎公演を長男の海老蔵と共に成功させた。08年に骨髄移植などで病を克服してからは、舞台はもちろん、全国骨髄バンク推進連絡協議会の会長を務めるなど社会活動にも熱心に取り組んできた。12年12月に体調を崩し、翌13年2月3日、肺炎のため東京都内の病院で死去した。享年66。

(2013-2-5)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報