巻立(読み)まきたつ

精選版 日本国語大辞典 「巻立」の意味・読み・例文・類語

まき‐た・つ【巻立】

〘他タ下二〙
① 盛んに巻く。しきりに巻く。
江談抄(1111頃)一「藤氏献策始事、〈略〉紀家良香等云、藤に麻幾多天良礼那波、我等が流は不成立じ」
② 巻いて立てる。
※大唐西域記長寛元年点(1163)七「或は髪を断(た)ち、或は髻を椎(マキタテ)、形を露にし」

まき‐たて【巻立】

浮世草子男色大鑑(1687)三「殿髪の赤き巻(マキ)立に結せ」

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「巻立」の意味・わかりやすい解説

巻立
まきたて

(1) landing 炭鉱用斜坑のコース巻運搬において,片盤坑道 (→曲片 ) と斜坑との接続個所に設けられる炭車の操車場。切羽で採掘された石炭を積んだ炭車は,人力あるいは機械力によって片盤坑道を経て巻立まで運ばれ,ここでコースに連結され,巻上機によって巻上げられる。他方斜坑を巻下げされてきた空の炭車や機材を積んだ台車などは,巻立においてコースからはずされ,切羽の石炭積込口その他の必要個所に配車される。 (2) Lining トンネル周辺の地山を支えるため内側に施工されたコンクリートなどの支持物をさす。現在では一般に覆土と呼ばれる。

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