己れの欲せざる所は人に施す勿れ(読み)おのれのほっせざるところはひとにほどこすなかれ

ことわざを知る辞典 の解説

己れの欲せざる所は人に施す勿れ

自分がしてほしくないことは、人もいやなのだからしてはならない。

[使用例] 今日の実際において何を善とし何を悪とするやと尋ぬれば人に対してその人の好まぬことを仕向けざるは善にしてこれに反するものは悪なり己の欲せざる所を人に施すなかれとは古聖人の教えにしてこれをじょの道という[福沢諭吉福翁百話|1897]

[解説] 「論語―衛霊公」で、子貢一生を通じて持つべき言葉は何かと質問したのに対して、孔子が答えた「其れ恕か、己の欲せざる所は、人に施す勿れ」によることば。「恕」は思いやりの心。

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