差寄(読み)さしよす

精選版 日本国語大辞典 「差寄」の意味・読み・例文・類語

さし‐よ・す【差寄】

〘他サ下二〙 (「さし」は接頭語)
そばへ寄せる。近づける。
土左(935頃)承平五年二月五日「住の江に船さしよせよわすれぐさしるしありやと摘みてゆくべく」
② 短くちぢめる。短縮する。
三道(1423)「百万山姥など申したるは、〈略〉五段の内、序急さしよせて、破を体にして」
③ 押しかける。押し寄せる。さしかける。
実隆公記‐享祿三年(1530)三月二九日「差下人於御牧、柳本棟別事申懸之、〈略〉使者令擲之処、可差寄之由彼衆申之間、御牧三郎左衛門馳下堺他行云云」

さし‐よ・る【差寄】

〘自ラ四〙 (「さし」は接頭語) そばへ寄る。近寄る。
万葉(8C後)一九・四二四五「佐之与良(サシヨラ)む 磯の崎々 漕ぎ泊てむ 泊々(とまりとまり)に」

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