巨倉庄(読み)おおくらのしよう

日本歴史地名大系 「巨倉庄」の解説

巨倉庄
おおくらのしよう

小巨倉こおおくら庄とともに江戸時代の小倉おぐら村付近に成立したと思われる摂関家領荘園。

保元元年(一一五六)七月付藤原忠通書状案(天理図書館所蔵文書)には「小倉山城国」と並んで「巨倉山城国」とあり、また「真水巨倉内」「五条殿巨倉内」とみえる。「兵範記」同二年二月一三日条および同一〇月一六日条では、羽戸はど院・冨家ふけ殿など他の摂関家領荘園とともに饗応の奉仕を行っていることがわかるが、とくに後者の条では「巨倉殿」とみえる。これにより、摂関家による別業の設営が推測される。

さらに建長五年(一二五三)一〇月二一日付近衛家所領目録(近衛家文書)の「庄務無本所進退所々」の項に「高陽院領内」として「山城国巨倉庄」とみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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