川口御船手屋敷跡(読み)かわぐちおふなてやしきあと

日本歴史地名大系 「川口御船手屋敷跡」の解説

川口御船手屋敷跡
かわぐちおふなてやしきあと

[現在地名]西区川口一―三丁目

大坂に入津する諸国の船を監視するため、元和六年(一六二〇)幕府九条くじよう北端部に設置した船手奉行所。当地一帯は木津きづ川と安治あじ(開削前は淀川)分流点の三角地帯にあたり、「川口」と通称された。奉行の名称は正式には大坂御船手といい、同年小浜光隆に始まる。老中所管で役料一千俵、その配下与力六騎(のち一〇騎)・水主五〇人が置かれた。職掌は官船管理・軍防警備・商船監視のほか、東西町奉行とともに讃岐国小豆しようど島・塩飽しわく島の支配を行った時期もある(大阪市史)。明暦元年(一六五五)大坂三郷町絵図によると、船手奉行の屋敷は九条島北端の船番所の南にあり、番所は当地のほか四貫しかん島・南伝法みなみでんぽう(現此花区)勘助かんすけ(現大正区)にあり、船蔵は当地船手屋敷の南と淀川対岸(現福島区か)にあった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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