嵌頓包茎(読み)かんとんほうけい(英語表記)Paraphimosis

六訂版 家庭医学大全科 「嵌頓包茎」の解説

嵌頓包茎
かんとんほうけい
Paraphimosis
(男性生殖器の病気)

どんな病気か

 真性(しんせい)包茎包皮が狭い状態である時に、無理に包皮をめくって循環障害を起こし、著しい浮腫(むくみ)を起こした状態です。

治療の方法

 治療が遅れて浮腫が強まり、用手的整復が不可能な場合には手術が必要なので、すぐに泌尿器科を受診してください。

 まずは用手的に整復を試みます。親指亀頭を押しながら、両方の人差し指と中指でめくれてはれた包皮をはさみ、元にもどします。

 用手的にうまくいかない場合は、絞扼(こうやく)部の包皮を切開し、とりあえずむくみを取る必要があります。むくみが改善してから包茎の手術(環状切開術)を行います。

武田 光正

出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報

世界大百科事典(旧版)内の嵌頓包茎の言及

【包茎】より

…またこのような例では,無理に包皮を反転させると,比較的狭い包皮輪が冠状溝付近で亀頭と包皮をしめつけるため,これより先の包皮や亀頭がむくんで元にもどらなくなることがある。これを嵌頓(かんとん)包茎paraphimosisと呼ぶ。仮性包茎でも,包皮が極端に長いものや,このために早漏の傾向がみられるもの,あるいは亀頭包皮炎をくり返すものでは治療の必要がある。…

※「嵌頓包茎」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」