島上条郷(読み)しまかみじようごう

日本歴史地名大系 「島上条郷」の解説

島上条郷
しまかみじようごう

現島上条一帯に比定される。大永元年(一五二一)駿河から福島兵庫正成の軍勢が甲斐を攻め、あら川の上条河原で武田信虎の軍勢と合戦となった。「高白斎記」に一一月二三日「酉刻於上条河原御合戦。駿河福島衆数多被為討捕」とある。「王代記」にも「十一月二十三日申剋上条合戦。駿州衆大死シテ帰。六百人討死」とある。この合戦での勝利は武田氏の勢力伸長に大きな意味をもった。永禄六年(一五六三)と推定される亥七月六日の武田信玄印判状(保坂達家文書)によると、武田信玄が釜無川の治水を命じたなかに上条がみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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