岩瀬池(読み)いわせいけ

日本歴史地名大系 「岩瀬池」の解説

岩瀬池
いわせいけ

[現在地名]高瀬町上麻

上麻かみあさの南西端にある溜池水源は周囲山麓からの天水に依存。岩瀬池築造の由来(松浦文書)によれば、古くから勝間治良かつまじろう池があったが、天文元年(一五三二)決壊したため流域農民は干天に悩まされた。元亀二年(一五七一)高瀬郷士武田五兵衛が、麻口あさぐち城主近藤長頼の領地であった阿魔あまに新池築造の許可を願出て許可される。だが戦国の争乱に巻込まれ着工が遅れ、天正一八年(一五九〇)ようやく着工、二年後に完成した。堤長一〇二間、奥行一二町、周囲一里九町、面積五一町歩であった。寛永七年(一六三〇)西島八兵衛により改修増築され、本堤長さ六六間、根置四五間、馬踏五間、本樋長さ四五間半となった(真鍋文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報