新名(読み)にいな

日本歴史地名大系 「新名」の解説

新名
にいな

臼杵郡南部、現日向市域に比定される中世地名。建久図田帳に島津庄寄郡の一として臼杵郡「新名五十丁」とみえ、地頭は中原親能であった。天永元年(一一一〇)一一月日の今山八幡宮御神事并祭会料米下行引付(応永二六年三月八日「今山八幡宮旧記」今山八幡宮文書)では今山いまやま八幡宮(現延岡市)の正月の朝拝神事の東舞人一〇人の一人をほうり伊福形いがた(現延岡市)などとともに負担している。正平二年(一三四七)九月二〇日の恵良惟澄官軍恩賞所望交名并闕所地注文案写(阿蘇文書)によれば、河内次郎三郎政頼の所望した所領として「日向国新名庄地頭職」がみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の新名の言及

【本名】より

…この場合,買得者・被譲渡者は,その土地が,名(本名)に対して旧来負っていた租税の負担の一部を免除される(名放ち)と明記している場合も多い。(3)鎌倉末期から南北朝期にかけて,従来の名(旧名)が解体し,かわって比較的多数の新しい名(新名)ができる場合,従来の名(旧名)を本名ともよぶ。またそういった名のあり方を,それぞれ旧名体制,本名体制,新名体制などとよぶことが多い。…

※「新名」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」