岩河村(読み)いわがわむら

日本歴史地名大系 「岩河村」の解説

岩河村
いわがわむら

中世からみえる村で、大隅国深河ふかがわ院のうちであったと推定される。菱田ひしだ川上流の右岸一帯を中心とし、現大隅町岩川から末吉すえよし町南西部にわたる地に比定される。延文元年(一三五六)八月六日の足利義詮袖判安堵下文(島津家文書)に大隅国本庄内として「岩河村」とみえ、島津貞久(道鑑)に安堵されている。同年南朝方についた島津氏久(貞久の子)は翌年当村の三分二の年貢大隅正八幡宮(現鹿児島神宮)に寄進している(正平一二年九月二〇日「島津氏久書下写」旧記雑録)。一方、北朝方の畠山直顕は同四年に「岩河村内本職」を赤崎泰次に宛行っている(同年三月二九日「畠山直顕書下」同書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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