山本与興(読み)やまもと・よこう

朝日日本歴史人物事典 「山本与興」の解説

山本与興

生年生没年不詳
江戸後期加賀(石川県)の医師で,加賀楽焼陶工。加賀前田家は茶の湯の趣味が深く,裏千家を開いた4代宗室(仙叟)も招かれている。藩内には趣味で茶道具を作る作家も多く,与興もそのひとり。道入に私淑して楽焼を研究し,低火度の鉛釉を使い,茶碗や茶道具を作り,御庭焼の一家をなした。養子の宗悦も作陶し,門下から堀越左源次が出,のち尾山屋伊八,小原伊平,原呉山などが加賀楽焼を継承した。

(矢部良明)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「山本与興」の解説

山本与興 やまもと-よこう

1753-1817 江戸時代中期-後期の陶工。
宝暦3年生まれ。加賀金沢藩家老村井家の医師。茶人余技として作陶をはじめる。楽道入に私淑(ししゅく)して一家をなし,加賀楽焼を創始した。文化14年死去。65歳。号は宗節。

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