尻八館跡(読み)しりはちたてあと

日本歴史地名大系 「尻八館跡」の解説

尻八館跡
しりはちたてあと

[現在地名]青森市後潟 後潟山

後潟うしろがた川が平野部へ流れ出た右岸にそびえる標高約一八〇メートルの山頂に造営された、室町時代頃の城館跡。主要部のI郭(主郭)とII郭のほか、腰郭・馬立場・土橋・堀などの遺構がある。

昭和五二年(一九七七)より三次にわたって発掘調査され、中国製青磁・白磁・染付・鉄釉陶磁・高麗青磁などの舶載陶磁器、古瀬戸の鉄釉や灰釉陶器珠洲すず(現石川県珠洲市)せつき、越前瓦器などの国産陶磁器に加え、鉄製品として鍋・鎹金・槍身・鏃・小札、青銅製品として笄・装剣具・盤脚・和同開珎ほか中国銭を含み一九三枚、石製品として茶臼・硯など、そのほかに黒漆塗漆器などが発見された。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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