小野里(読み)おののさと

日本歴史地名大系 「小野里」の解説

小野里
おののさと

歌枕。

<資料は省略されています>

などをはじめ詠歌は多い。「八雲御抄」に、「金葉集」の公実の歌を証歌としてあげられる。山城の小野郷は愛宕おたぎ郡と宇治郡とにあり(和名抄)、いずれも歌枕であるが、景物や内容から場所を判断することになる。愛宕郡の小野(当地)の場合は炭竈や炭をやく煙を景物とすることが多い(山科区の→小野。「山家集」の次の歌には「下野の国にて柴の煙を見て詠みける」との詞書がある。

<資料は省略されています>

一条兼良は「花鳥余情」で、「山城国に小野里といふ所二あり。宇治郡に小野里あり。又愛宕郡に小野里あり。この小野は愛宕の名所なり。ひえの山よかはのふもとたかのといふ所也」と、「源氏物語」の小野を説明している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android