小谷(村)(読み)おたり

日本大百科全書(ニッポニカ) 「小谷(村)」の意味・わかりやすい解説

小谷(村)
おたり

長野県北西端、北安曇郡(きたあずみぐん)にある村。姫川(ひめかわ)流域にある信越国境の村。姫川の狭長な谷を通るJR大糸線と国道148号に沿い集落が分布し、豪雪地すべりで悩まされる。1996年(平成8)12月には姫川の支流で大規模な土石流が発生、ダム工事の作業員が犠牲になる大災害となった。近世、谷筋を糸魚川(いといがわ)から松本へ通じた千国街道(ちくにかいどう)(塩の道)は最近にわかに脚光を浴び、沿道に残された多くの石仏群や牛方宿(やど)、番所跡、石畳道などには多数の訪問者があり、木曽(きそ)谷と並ぶ観光地になっている。また白馬(しろうま)・乗鞍(のりくら)岳山麓(ろく)には栂池高原(つがいけこうげん)や多くのスキー場が開設されている。小谷温泉、姫川温泉などがある。面積267.91平方キロメートル(一部境界未定)、人口2647(2020)。

[小林寛義]


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