小栗林村(読み)こくりばやしむら

日本歴史地名大系 「小栗林村」の解説

小栗林村
こくりばやしむら

[現在地名]大竹市栗谷くりたに町小栗林

後原うしろばら村西方の山間部にあり、とうげ(現玖島川)流域に集落が展開する。「国郡志下調書出帳」は「当村之儀、往古予州正木家落城之節、正木雅楽英昌三ツ井佐渡義寛と申両人、此処へ不図落来り、仮ニ柴戸を結ひ日々猪鹿を猟取露命を送り候内、(中略)林を伐り払五穀之類蒔キ始メ、渡世産業力を得いつと無ク茅之軒も倍、田畠新に開キ、海辺往来の路を作り郷民之住居弥々副立、(中略)此里ヲ小栗林村と名附」と当村の由来を記す。明徳三年(一三九二)の氏神河内こうち神社の座配りの記録(「大竹市史」所収)には、当地の開発者とされる前記二名が宮座の首位に記されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報